スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

索道(さくどう)



鉄道事業法で規定される「索道」?





一般的に「乗り物」と称される対象は、「飛行機」、「鉄道」、「船」、「自動車」のいずれかで分類可能です。

ですが、「乗り物」あるいは「交通機関」に関する国際的な定義条文は存在せず、その分類方法は国家の法律はもとより、個々人の認知の上に構築されていると言っても過言ではありません。


飛行機、鉄道、船、自動車の特性を鑑み、一般的な認知に基づいて簡単に定義してみます。

飛行機「地上平面上および、地上・海上平面に対し垂直な『反重力方向』において移動可能で、
且つ物の輸送が可能である自動機械」
鉄道「地上平面上のみを、軌道をもって移動可能で、且つ物の輸送が可能である自動機械」
「海上平面上および、海上平面に対し垂直な『重力方向』において移動可能で、
且つ物の輸送が可能である自動機械」
自動車「地上平面上のみを、軌道に依存せず移動可能で、且つ物の輸送が可能である自動機械」

もっとも、こうした分類でも「移動」や「自動機械」の定義が曖昧とせざるを得ないのできれいに分類できませんが、共通認知としては大体こんな感じではないでしょうか^^;

日本の法律においては、各種交通機関を定めたものはそれぞれ「航空法」、「鉄道事業法」、「海上交通安全法」、「道路交通法」そのほか「軌道法」などがあるもの、各種法令内で共有される狭義の定義以外は規定されておらず、俯瞰的な定義はほぼなされていません。

航空機
(飛行機)
「人が乗つて航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機及び飛行船
その他政令で定める航空の用に供することができる機器」(航空法第2条)
船舶「水上輸送の用に供する船舶類をいう。」(海上交通安全法第2条)
自動車「原動機を用い、かつ、レール又は架線によらないで運転する車であつて、原動機付
自転車、自転車及び身体障害者用の車いす並びに歩行補助車その他の小型の車で政令で
定めるもの(以下「歩行補助車等」という。)以外のものをいう。」(道路交通法第2条)
※道路交通法では「自動車」、「歩行補助車等」を総称して「車両」と定義している。

面白いことに、鉄道事業法に関しては、法令内で共有される「鉄道(車両)」そのものに対する定義は見当たりませんでした。
これは、法令の名称からも分かるように、鉄道は、飛行機や船、自動車とは異なり、公の空間を往来するものではなく所有者が管理する線路の上で往来するものであり、「鉄道車両」と「線路」を切り離して「交通」と考えず一つの「事業」として扱っているためだと思われます。

因みに、建築基準法においても「駅舎」は「鉄道路線」というひとつの構造物の一部であるという考えのもとに、同法の対象外とされています。

この「鉄道事業法」は、さらに面白いことに「鉄道」以外の事業についても規定されています。
それが「索道(さくどう)」です。


鉄道事業法の構成は以下のようになっています。

第一章 総則
第二章 鉄道事業
第三章 索道事業
第四章 専用鉄道
第五章 (法改正にともない削除)
第六章 雑則
第七章 罰則

索道は鉄道と並列に扱われています。索道とは一体どのようなものでしょうか。
因みに同法を見ると、

索道事業他人の需要に応じ、索道による旅客又は貨物の運送を行う事業をいう。(鉄道事業法第2条)

という感じで語の定義まではされていません。



索道とは


P9302164s.jpg索道とは、一般的には、ロープウェイ、ゴンドラ、スキー場のリフトといった、ロープによってつりさげ式で輸送する交通のことを指します。
ただし鉄道事業法の扱いでは、ケーブルカーの様に「ケーブルで牽引する鉄道」は「鋼索鉄道」という鉄道事業であって、索道事業ではありません。微妙なところですが、同じくケーブルで牽引して地上をはしる、外国のスキー場などで見かけるテレスキー、シュレップリフトの類は索道事業です。


「鉄道事業法」、「鉄道事業法施行規則」「索道施設に関する技術上の基準を定める省令」などで定義される「索道事業」の分類を見てみます。




索道の分類


索道01

①複線交走式普通索道
 
ほとんどの山岳ロープウェイがこれに該当する。
 (もいわ山ロープウェイ・有珠山ロープウェイ・函館山ロープウェイ・晴遊閣大和屋ホテル・箱根駒ヶ岳ロープウェイ)

②単線交走式普通索道
 交走式の索道は大型のゴンドラを使用することが多いため、ゴンドラが掴むワイヤが一本である②のタイプは極めてまれ。

③複線循環式普通索道
  循環式の索道には「自動循環式」と呼ばれるタイプと「固定循環式」と呼ばれるタイプがある。
  簡単に説明すると、「自動循環式」は駅で乗降時にゴンドラが減速するもの、「固定循環式」は
  スキー場のリフトの様に、乗降時減速しないものを指す。


CIMG0801s.jpg④単線循環式普通索道
  このタイプでは最近、通称「フニテル」と呼ばれる「複式単線」循環式のロープウェイが増えている。「複式単線」とは右写真の様に、ゴンドラ一基に二つの「持ち手」があり、それぞれがロープ一本を把持するもの。
  安定性が良く天候に左右されないことから1990年代以降世界中で普及している。日本では箱根ロープウェイが有名。右写真も箱根ロープウェイに搭乗した際に撮影した。
 

⑤複線交走式特殊索道
  上の図において分類すればこうした名称になるが、交走式の特殊索道が実在しているかは不明である。
  特に複線の場合、「走行機」と呼ばれるロープの持ち手が大きいため、搬器(ゴンドラ車体)が大きくなり、特殊索道となるケースはまず無いと思われる。
  
⑥単線交走式特殊索道
  ⑤と同様、単線においても交走式の索道が実在するかは不明。

⑦複線循環式特殊索道
  このタイプも、実際に運行されている例を自身は知らないが、複線循環式の普通索道は一般的なため、遊園地などの遊具として存在している可能性はある程度予想される。

⑧単線循環式特殊索道
  このタイプ、特に「単線固定循環式特殊索道」が日本のスキー場リフトでは最も一般的である。
  4人掛けリフトなどは自動循環式のものが多い。


※このほかにも、テレスキー、シュレップリフトなどのようなものは「滑走式索道」と呼ばれます。


日本の索道


ではここで、自身が実際に撮影した「索道」9路線を紹介します^^

種別の番号は、上の「索道の分類」の番号にに対応していますので、参考にしてください。



普通索道

藻岩山ロープウェイからの眺望3
▲ゴンドラからロープウェイ「山麓駅」を撮影。
 現在は改修工事がなされ「もいわ山麓駅」と名称も異なる。
運行:株式会社 札幌振興公社
路線名:もいわ山ロープウェイ
種別:複線(4線)交走式普通索道(①)
運行場所:北海道札幌市
撮影:2006年5月27日
「もいわ山ロープウェイ」は2011年12月23日に3世代目のゴンドラにリニューアルした。自身が撮影した時点では2代目のゴンドラを使用している。
乗車定員66名、4線交走式、駅数2駅で片道所要時間は5分。運賃は一般往復1100円。
藻岩山ロープウェイ山頂駅
▲ゴンドラから旧「山頂駅」を撮影。
 こちらも現在では「もいわ中腹駅」と異なる名称。
藻岩山ロープウェイからの眺望2
▲ゴンドラからの眺望








CIMG0008
▲山麓駅付近にて撮影。昭和新山も間近である。
運行:ワカサリゾート株式会社
路線名:有珠山ロープウェイ
種別:複線(4線)交走式普通索道(①)
運行場所:北海道壮瞥町
撮影:2008年5月22日
乗車定員106名。4線交走式で駅数2駅、片道所要時間は6分。運賃は一般往復1450円。
撮影当時は高校の写真部の研修で訪れていたので乗車することはできなかった。







P9302272
▲山頂駅付近より撮影。
運行:函館山ロープウェイ株式会社
路線名:函館山ロープウェイ
種別:複線(3線)交走式普通索道(①)
運行場所:北海道函館市
撮影:2010年9月30日
自身は、函館山ロープウェイが最も多くの乗車経験を持つ索道。現在のゴンドラは4代目。ゴンドラはオーストリアのスヴォボダ社のものを採用している。運営している「函館山ロープウェイ株式会社」は日本初のコミュニティFM放送局「FMいるか」の運営もおこなっている。
乗車定員125名、3線交走式、駅数2駅で片道所要時間は3分。運賃は一般往復1160円。
P9302240
▲ゴンドラは全2機。
P9302167
▲山頂駅。薬師山から撮影。






CIMG0799
▲搭乗中、大涌谷付近で対向のゴンドラを撮影。
運行:箱根ロープウェイ株式会社
路線名:箱根ロープウェイ
種別:複式単線自動循環式普通索道(④)
運行場所:神奈川県箱根町
撮影:2008年7月30日
2001年~2007年にかけて複線から複式単線のゴンドラに掛け替える大工事が行われ、以降スイスのCWA社のゴンドラが採用されている。
ゴンドラ・リフト部門乗員輸送数で2009年にギネスの世界記録を得ており、「索道」に関する定義の相違は多少あるが、「世界最多の利用者記録を持つ索道」と解釈することもできる。
乗車定員18名。複式単線自動循環式で駅数4駅、片道所要時間は24分。運賃は一般往復2340円。






CIMG0874
▲山頂駅より撮影
運行:晴遊閣大和屋ホテル
路線名:不明
種別:複線(3線)交走式普通索道(①)
運行場所:神奈川県箱根町
撮影:2008年7月31日
ホテルの敷地内、138mの区間を運行する珍しい索道。これに乗りたくて宿泊に訪れる索道ファンも少なくないらしい。(自身もその一人かもしれない(笑))
普通はゴンドラに乗ってホテル入口へ向かうが、道路も存在するため乗らなくてもホテルへは行かれる。

乗車定員は不明だが、実際に乗った感じだと5人程度が限度に思われる。3線交走式、駅数2駅。宿泊客であれば無料で利用できる。
CIMG0007
▲搭乗中に山麓方面を撮影

 ゴンドラ内は狭いため窓に近い。
CIMG0003
▲山麓駅。降車時に振り返って撮影。
 正確な時間は記憶していないが、乗車時間は短い。





CIMG0860
▲搭乗中に対向のゴンドラを撮影。
 塗装から、伊豆箱根鉄道が西武グループであることがわかる。
運行:伊豆箱根鉄道株式会社
路線名:駒ヶ岳索道線
種別:複線(3線)交走式普通索道(①)
運行場所:神奈川県箱根町
撮影:2008年7月31日
 「箱根駒ヶ岳ロープウェイ」の名前が一般的だが、正式には「駒ヶ岳索道線」という。伊豆箱根鉄道は全国でも珍しく、1社で3種類の鉄道を有しており「鉄道線」、「鋼索線」、「索道線」がある。これはそれぞれ、「鉄道」、「ケーブルカー」、「ロープウェイ」を指す。ケーブルカーは鉄道事業法では「鉄道事業」と扱われ「索道事業」ではない。
乗車定員101名、3線交走式、駅数2駅で片道所要時間は7分。運賃は一般往復1050円。
CIMG0837
▲搭乗中にゴンドラの影を撮影。
CIMG0859
▲山頂からゴンドラを撮影。





特殊索道

P2030998s
▲搭乗中に撮影。
運行:林友観光株式会社
路線名:アストリア第一ペアリフト
種別:単線固定循環式特殊索道(⑧)
運行場所:山形県山形市
撮影:2012年2月3日
山形県、蔵王温泉スキー場には全三十数路線の索道路線がある。そのうち、同路線は南側の山麓部に位置している。
運行する林友観光は、蔵王ロープウェイ株式会社のグループ企業であったが、2010年に吸収合併という形で単一になったため、同路線の索道事業に関しても現在は蔵王ロープウェイが受け持っているものと思われる。
乗車定員2名、固定循環式、駅数は2駅。




P2031011ss.jpg
▲山頂側の乗降場所にて撮影。
運行:蔵王ロープウェイ株式会社
路線名:横倉第一ペアリフトA・B線
種別:単線固定循環式特殊索道(⑧)
運行場所:山形県山形市
撮影:2012年2月3日
蔵王温泉スキー場横倉ゲレンデの最下部にあり、「蔵王ロープウェイ山麓線」の「蔵王山麓駅」とのアクセスの良い場所で乗降できる。
利用者の多さに応じてA線とB線の両方を稼働させたり、どちらか一方のみを稼働させたりできる。索道事業としては、A線とB線は索条(ロープ)が異なるため、違う路線として扱わているものと思われる。

乗車定員2名、固定循環式、駅数は2駅。



なんとなくお分かりいただけると思うのですが、索道事業の分類は、その路線を一回のってみれば見た目で誰にでも区別がつくものなので、ゴンドラから降りたら

「なるほど。このロープウェイは搬器上部の懸垂機・走行機が二機あって、
           支曳索を各一本把持してるから複式単線自動循環式普通索道ですね」

みたいな発言も容易です(笑)
次回、索道をご利用の際には是非、索道の種別を推測してみて下さいw




sf2.png
スポンサーサイト
基本情報
philoweb2.jpg
Philosence-フィロセンス-
事理の究極を徹底探究

「全知」となることは、知覚・認識可能な対象においてすら、思索の媒体である「言語」自身が不完全であることから完遂しえないと言えるだろう。
学問で漸近を目指すべき「真理」は、まず、言語自身で構築される知識構造そのものが不完全であることに自覚的、反省的である必要があるのかもしれない。
どのような事象に対しても童心のように懐疑を抱き、理解はしても結論は決定づけない。そんな、窮理学をやってみたい。
もっと俯瞰的な学問形態を目指して、さあ、Philosence。


開設:2011年2月
Profire
CIMG2758 (2)

Rintaro Matsunobu 
りんたろう
Yokohama   Japan23歳
物理学専攻の大学出身
Contact
E-mail
rintaro.yokohama@llive.jp

Talk
Skype・LINE・Viber・WowTalk
ID:rintaro.yokohama
SNS
facebook・Google+・twitter
mixi・Ameba・GREE・Netlog
Cyworld・新浪微博・人人网
see below

Ham Radio
Call Sign:JG1QOW
カテゴリ
最近撮影した写真
リンク
sns2.png

philosence HP philosence blog

facebook.png  google+.png

Twitter.png  mixi.png

linkedin.png  myspace.png

photolibrary.png  110903_112329.png

4Travel.png  フォト蔵

4Travel.png  フォト蔵

fotopus.png  120317_142444.png 

Ameba.png  GREE.png

shack.png  110829_i.png


other.png

110730_115736.png  JA8YCI.png

mirai.png 


ran.png

にほんブログ村 その他趣味ブログ 多趣味へ  ブログランキング・にほんブログ村へ

  【トレミー】人気ブログランキング


     link.png

readme.png
シリーズ記事
空港探訪ロゴs
RJCH/HKD 函館空港
RJFG/TNE 種子島空港-準備中-
RJFK/KOJ 鹿児島空港-準備中-
ホンダエアポート


城郭探訪ロゴs
北海道五稜郭(準備中)
北海道松前城(準備中)
神奈川県小田原城(準備中)
長野県松本城
鹿児島県赤尾木城(準備中)
これまでの訪問者数
広告
Twitter
検索フォーム
最新記事
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。